晴天率が高い忠之助商店スタッフの旅だが、
今回は岩手・山形を集中豪雨が襲う。


雨ニモ負ケズ、
風ニモ負ケズ、
目指すは奥州平泉、秀衡塗(丸三漆器)の逸品である。

秀衡塗は、平安時代末期、奥州藤原氏第三代 藤原秀衡を起源とする。

平泉といえば、やはり金。
当地の漆と金を用いて、大変華麗なデザインが特徴である。


こちらでは、
伝統的な秀衡塗の技法をしっかり守りつつも、
ガラス製品など、現代の生活に合う様々な製品を作り出している。


ハレの日にふさわしい、
華やかさを演出してくれること請け合いだ。

岩手を後に、山形へ。


道中はしのつく雨の中、
それでも到着の頃には雨も小止みに…。


なんか持ってるなあーなどと思いつつ、
到着したのは山形鋳物の老舗(長文堂)である。

実はこちらの鉄瓶、
忠之助商店スタッフが一目で惚れ込み、
日々使っているもの。


陶酔感を得られるほどのお湯の味。
水道水からの味覚の変化を引き起こす、ある意味これも魔法瓶である。。。

お忙しい中、
若主人にご丁寧にも作業場をご案内いただく。


つい2時間ほど前まで鋳込み作業を行っていた現場にはまだ熱気が残り、
手づくりのものづくりの気迫の名残までも感じられる。

キューポラで鉄を溶かし、鋳型に流し込んで成型する。

鋳型はすべて砂で作られ、
ひとつの製品ごとにひとつの鋳型を作り、
製品が出来上がったら鋳型を壊して取り出す。

だから鋳型は一度しか使えない。
新しい製品を作るときは、またひとつひとつの鋳型づくりから。


多くを生産することはできないが、
これが一番いい製品を作るやり方。

モノに対する愛着をまた強く感じる。


こちらも鋳物。
たまらなく可愛らしい。

まもなくお届けできます!

さてひょんなことから
山形鋳物の若主人にご紹介いただいたのが、平清水焼の窯元。

善は急げと早速お邪魔する。

あいにくの雨模様だったが、
老舗の建物は実に趣深く、陶器の出来の良さに目を見張る。


派手さはないが、
日本の食卓や料理を知り尽くしたデザイン、色合い、大きさ。


この土地の土でなければ出せない風合い。
いつまでも残り続けてほしい。

1,400kmの運転で腰は限界だが、
疲れも吹き飛ぶいい出会いのあった東北の旅であった。